AMIC A29L400TG-70
今回の仮説は色々と議論された結果、
これ以上論ずる必要はないと判断しお蔵入りにします。
記事内容は残しておきますが、あくまで没記事扱いなので注意。「TTMENU.DATの謎」の続きです。
過去の記事で
>>FakeのDSTTを殻割してみた所、AMIC A29L400TG-70 というフラッシュメモリの表面が一部溶解していました。この為の接触不良?
※指摘があったみたいなのでPICチップ表記から訂正。
これに関して他の人も確認を取ってもらいたいこと。
Fake2での報告ですが、ホワイトアウトしたDSTTなら同じ症状が出ているかもしれません。
もし該当部分が焦げていたり、文字が見にくくなっていれば、コメント欄に一言残して欲しい(その時はFake1、Fake2、ロット7、ロット6かも書いてください。名前欄が無記入だと判別しづらいのできちんと名前(HNで可能)も書いてください)。
あと可能であるならチップ部分の画像の提供も同時に募集。
送り先は管理者宛てまで。
と募集していたと思いますが、お二人から画像の提供を受けました。
誠にありがとうございます。
今回はFake1(ロット7)とFake2の2つの事例の紹介です。
なお注意ですが、
v1.16カーネルでホワイトアウトした場合でも、すぐにこうなるわけではありません。
徐々に壊れていくという言葉通り、壊れ方には個体差があります。
例えば「ホワイトアウトを経験しても、何度も試していたら起動したという場合」は殻を割ったとしても外見上ほとんど変化がないと思われます。
今回紹介する事例は完全に再起不能になった事例です。
※今回の件はあくまで最悪な症状です。
こういう症状になった個体もあるんだな程度に考えてください。
【Fake1(ロット7)の場合】
HANEさんからの画像提供です。
デジカメを持っていないため、携帯電話のカメラで撮ったものだそうです。
基盤全体を写した画像です。
該当のAMIC A29L400TG-70は画像の右上にあります。
【比較用】
こちらはWikiの「Fake DSTT」に掲載されているFake1(ロット7)
丸で囲んでいる部分を見てもらうと分かりますが、チップに書かれている文字まできちんと判別出来ます。
また参考までにWikiに掲載されている基盤の裏側の比較画像もリンクから飛んで見てもらいたいのですが、Fake1はTrueと比べ、裏側の配線パターンも単純化されています。
それに対し、焦げているFake1(ロット7)は
該当のチップの周りが全体に黒く焦げてしまった形跡があり
http://pdfdata.datasheetsite.com/web/59333/A29L400TG-70.pdf
のPDFと比較すると、C4と書かれているチップ?の内側に気泡が出来た跡が見受けられます。
またチップに書かれている文字のほとんどが読めない状態です。
この状態になってしまったら起動もほとんどダメになってしまいます。
[Fake2の場合]
情報提供主である提供者A様から画像を頂くことが出来ました。
誠にありがとうございます。
それで問題のFake2のDSTTですが、主要チップを外して目視確認をし、駄目だと判断した後に折って処分したそうです。
なので画像のFake2は折った痕跡がありますが、私が画像提供をお願いする前の話なので仕方がないかなと思います。
問題のAMIC A29L400TG-70は基盤右上にあります。
該当部分を拡大してみました。
右上と左下部分が焦げています。
外してみました。
やはり焦げています。
ひっくり返してみました。
チップについての詳細は
→http://pdfdata.datasheetsite.com/web/59333/A29L400TG-70.pdf
のPDFを参考にしてください。
上記のPDFに照らしてみると、右上のH6付近がかなり溶解しているのと、左下のA2部分が少しだけ溶解しています。【管理者コメント】昨日情報を募り、二人の方から画像を送っていただきました。
本当にありがとうございます。
該当の部分ですが、気泡の跡も残っているようですし、チップの刻印がほとんど読めない状態になったということが共通しています。
なおv1.16カーネルがAMIC A29L400TG-70を破壊したのではないかという説はあくまで仮説です。
問題のTTMENU.DATは既に差し替えられているという話ですし、破壊されるといった報告は海外では殆どありません。
差し替えられたことも含め、謎が深まるばかりです。※差し替え前の日本語版カーネルに含まれるTTMENU.DATのCRCはce7a3983
※海外版のTTMENU.DATのCRCはf7eefb2e、差し替え後の日本語版TTMENU.DATのCRCもf7eefb2e
【今回の仮説のまとめ】
アンダーフィル材・・ICと基板間における熱膨張の差を吸収するためICと基板間に使用されているフリップチップ接続用封止材料のこと。バンプ接続後にアンダーフィルを隙間に注入させるキャピラリーフロータイプで注入性、各種信頼性に優れています。
要するに熱で硬化する接着剤のこと。
Fakeの品質自体が良くないので、塗布の方法も色々。
雑な塗り方だと場合によっては溶けたように見える。
今回のケースでは、表面の焼きただれはアンダーフィル材が表面に被っている or チップ部分の印字が薄い可能性が高い。
また気泡と書かれているが、この解像度の写真だけだと判別は出来ない。
どちらにせよ チップの発熱でどうにかなった時点でガワなども変形するなどの影響があると思われる。
ガワ部分が変形しているのであれば、それらの画像の提示も必要。
>>本スレと偽DSTTスレッドの意見をまとめてみました。
以上を踏まえて、
ブログのコメント欄で指摘された今回の仮説は
1、ガワが破壊される前の基盤状況が不明。
2、画像の解像度不足または提示された画像のDSTTが折られていたりして証拠としては不十分。
3、焦げるというよりアンダーフィル材の塗布が雑なのが原因の可能性が。またチップの印字もただ薄いだけなのでは?
という感じで証拠不十分。
私自身、ホワイトアウトしたDSTTは所持していませんので、これ以上続けることは意味がないと判断します。
【今回の仮説を通しての感想】
FakeのDSTTはガワの作りはしっかりしていますが、殻を割ってみると内部の作りが雑であると感じました。
またFakeはTrueと比べ、裏側の配線パターンなど単純化されています。
個人的な意見として不良品率がかなり高いのではないかと感じました。
今回、FakeのDSTTがホワイトアウトして起動しなくなったという報告はかなりありました。
となるとTrueとFakeを判別する仕組みがv1.16カーネル(差し替え前)には少なからず組み込まれていたと思います。
ただFakeのDSTTにどのような処置を施したのか、何故途中でカーネルを差し替えたのかが結局分からずじまい。
今後v1.17カーネルがリリースされたときに同じような問題が浮上すると思います。
その時にこれらの謎が解明されることを祈ります。
【参考リンク】
→Fake DSTT(Nintendo DS マジコンWiki)
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
今日、この記事を見て私もどうせ壊れているならと思いデザインナイフでDSTTの殻を開けてみました。
私のDSTTはここ↓
[http://dswiki.7mc.org/wiki.cgi?page=Fake+DSTT]
にあるfake1と全く同じものです。
開けてみて例の場所を見てみると、チップ自体がまわり全体に黒く溶けてしまっているような状態であり、上のC4と書かれているチップ?の内側に気泡ができた跡のようなものが見受けられます。
たぶん症状としてはひどいのではないかと、思われますが、実際のところはよくわかりません。
ちなみに起動の状況もほとんどダメです。
開けてみた結果はこんな感じでした。
私を含めですが、この騒動に巻き込まれた人のDSTTが正直救われるとは思いませんが、原因がわかると良いとは思います。
投稿: HANE | 2008年11月 7日 (金曜日) 午前 06時23分
>>HANEさん
コメントありがとうございます。
Fake1の事例として貴重な情報です。
もしよろしければ該当のDSTTのチップ付近の画像を私宛(unitednations0079あっとhotmail.com)かどこかの画像upローダーに頂けないでしょうか?
お手数をおかけしますがご協力をお願いします。
投稿: MOO | 2008年11月 7日 (金曜日) 午前 08時20分